製造者の想い

伝統と革新の町・燕三条から、手に届く職人品質を

 

 

SUIZANの最初のプロダクトである鋸(のこぎり)を製造しているのが、株式会社中屋。
刃物の名産地として知られる新潟県・燕三条に拠点を構える、替刃式のこぎりやのこぎり用目立機械の専門メーカーです。

 

SUIZANが掲げるコンセプト

 

 ― 日本のものづくりの魂を、世界へ ―

 

この想いに共鳴していただき、2017年から現在に至るまで、数多くののこぎりをともに開発・展開してきました。

 

 

のこぎりができるまで

 

 

SUIZANののこぎりがどのように作られているのか、製造の工程をご紹介します。

 

  1. 1.プレス加工

    コイル状の鋼材を金型でプレスし、のこぎりの形に切り抜きます。

  2. 2.バリ研磨

    プレス後にできる鋭利なバリを削り、滑らかに仕上げます。

  3. 3.歪み取り

    素材の反りをローラーで均して、平らな刃に整えます。

  4. 4.目立て

    刃一枚一枚を削り、角度や形状を調整して切れ味を高める重要な工程です。

  5. 5.目立て確認

    投影機で刃の高さや角度を職人の目で確認します。

  6. 6.アサリ出し

    刃の左右を微妙に外側へ開くことで、切断時のスムーズな動きを実現します。

  7. 7.焼き入れ

     刃先だけを一瞬で高温にし、急冷することで、硬く鋭い刃を作ります。

  8. 8.印刷

    ロゴをインクで印刷し、紫外線を照射して定着させます。

  9. 9.刃の検査

    職人が一本ずつ目視と手で確認し、品質をチェック。

  10. 10.油拭き

    サビを防ぐため、一本一本に防錆油を塗布します。

  11. 11.組立

    刃と柄を職人が丁寧に組み立てます。

  12. 12.曲がり検査

    最終チェックとして、完成品にゆがみや不良がないかを検査します。

  13. 13.梱包

    ゴミが残らないように拭き上げ、丁寧に包装して出荷します。

 

 

中屋社では、精度・一貫性・量産性を追求するため、最新の機械設備も積極的に導入しています。

機械による精密な工程と、職人の目と手による最終仕上げ。この伝統とテクノロジーの融合によって、高品質かつ手の届きやすい価格を両立しています。

 

 

職人の哲学を受け継ぐ、“使いやすさ”を追求したのこぎりづくり

 

中屋でSUIZAN製品の製造責任者を務める山谷さんに、お話を伺いました。

 

山谷さん「この仕事を始めたばかりの頃は、のこぎりのことも分からず、開発しても全然売れませんでした。今思えば、切れ味やハンドル設計など全く考えられていなかったですね。」

 

当時はあまり売れなかったという製品

 

山谷さん「経験を重ねる中で、社内で学び、Webで調べ、そして何より印象的だったのが、京都の目立職人さんから教わった“目立の哲学”でした。その職人さんの考え方を吸収できたことが、何より大きくて今の自分につながっています。」

 

木材やプラスチックはもちろん、冷凍マグロやかき氷用の氷、さらには動物医療用など、山谷さんは想像もつかない用途ののこぎりも数多く手がけてきました。

 

 

0.2mmの薄刃に施す精密な“目立て”技術

 

のこぎりの工程のなかでも特にこだわっているのが、「目立て(カット・上目)」と呼ばれる工程。

刃の角度ひとつで切れ味は大きく変わります。

 

 

山谷さん「確度が違うだけで切れ味が全然変わってくるので、用途に合わせて変えてます。」


0.2mmととても薄い刃を使った組子細工用の小さいのこぎりも扱う中屋社。薄い刃は特に神経を使うところです。

 

山谷さん「小さくて細かい、さらに薄いとなると自動機が故障したり止まったりすることもあるので、とても気をつかっています。」

 

業界初の0.2ミリの高級鋼を使用した組子用胴付鋸

 

 

他社製品も積極的に研究し、日々改善

 

山谷さん「他社製品の“良い所”も参考にしています。

『これは良い』と思ったものは、目立てを研究して、参考にさせてもらってます。」


とはいっても、全く同じものを作っても意味がない、新しさ・オリジナリティを日々求めています。

 

山谷さん「昔と比べて、大工の方は道具をあまり使わなくなりました。今はDIYのお客様が主流です。」

 

ユーザー層や時代のニーズを捉えた製品開発が、中屋社の強みでもあります。

 

 

世界中の人から集まるレビューが支えに

 

山谷さん「自分の作った製品が世の中に出て、たくさんの人に使っていただいて、好評を得たときは本当に作ってよかったと思える、本当にうれしいことで、認めていただけたんだなぁと感じます。」

 

 

SUIZANは現在40か国以上で販売をしており、そのレビュー数は35,000以上。高評価のレビューをいただくことが多く、お客様の生の声は製造者にもしっかり届き、日々の励みになっています。

 

山谷さん「作ってる本人として、レビューが増えて高評価をいただけるとテンションが上がりますし、モチベーションも上がります。」

 

レビューの中には「日本製がよすぎて、もう海外製ののこぎりには戻れない」というような嬉しいお声も多くいただきます。

 

山谷さん「自分の作ったものをたくさんの人が買ってくれて、使ってくれると作ってよかったなと本当に思います。」

 

 

地域のつながりが深い燕三条

 

 

燕三条の魅力は、地域全体で一貫生産ができる体制にあります。

金属加工やメッキ、包丁などいろいろなジャンル“プロ”たちが集まる地域です。


山谷さん「いろんな会社と連携が取りやすく、意見交換も活発。

のこぎりに関係ないジャンルでも、ヒントをもらえることが多いんです。たとえ自分の会社だけでは、作れてなくても地域全体で作ることができるのも良いところです。」

 

地域とのつながりは、ものづくりの視野を広げる原動力になっています。

 

 

初心者こそ、日本製ののこぎりを使ってほしい

 

どんなシーンでどういうものを切っているのかを知るために、実際に体験することを大事にしているそうです。

 

山谷さん「実際に切ってみて初めて、自分が想像している”目立て”じゃダメだなとわかることもある。自分で使わないと良いところも悪いところもわからないですから。」

 

現在は木工用を中心に製品開発を行い、今後は剪定用や特殊用途の鋸にも挑戦していきたいとのこと。

 

山谷さん「もともとものづくりの仕事が好きだったので中屋に入社しました。最初はのこぎりのこともわからず、苦労もしましたが、今ではお客様から言われた、いろんな要望に合わせて様々なのこぎりを作れるイメージが湧きます。」

 

 

世界中に、日本のこだわりを

 

SUIZANののこぎりには、日本の職人の哲学と技術、そしてお客様への真摯な想いが込められています。

 

山谷さん「日本製ののこぎりは、初心者にも扱いやすい。入門編としてもおすすめです。DIYを楽しむ方に、ぜひ一度使ってみてほしいです。」

 

世界中から届くレビューが、今日もまた次の1本を生み出す原動力になっています。“もう海外製には戻れない”その言葉が、SUIZANの誇りです。